3月開催の振り返り(3月11日F1最終日12R・S級決勝)
年度末となった3月の開催で注目レースは3月9日~11日まで行われたF1シリーズのS級決勝を取り上げます!
(レースの模様はこちら!)
深谷知広を中心に4人がまとまる南関勢に、高橋晋也が率いる東北・関東勢の二分戦。南関勢の前を任された道場晃規の発進から二段駆けの展開が有力視されたレースでした。
レース自体は好枠から深谷選手が前を取り南関勢の前受けで、高橋選手が後ろから攻めるというほぼ想定通りの展開。赤板前から上昇する高橋選手に対して道場選手が突っ張り、そのまま打鐘とともにハイペースの先行(J周回の一周タイムは24.7でかなりのハイペース!)に持ち込みます。高橋選手も2コーナー手前から勢いをつけて巻き返しを図りますが、深谷選手が番手捲りで併せ切りそのまま優勝ゴール!深谷選手マークだった和田健太郎も何とか食い下がり南関ワンツー決着。捲り併されながら食い下がった高橋選手も3着で意地を見せた格好でした。
優勝した深谷選手はご存じの通り元々は愛知支部所属(ホームは豊橋)でした。もちろんここ名古屋バンクでもG1・日本選手権で決勝③やG3・金鯱賞で地元・吉田敏洋の記念初Vに貢献するなど、数々の好勝負を残しています。デビュー当時にはチャレンジ戦とA級戦でそれぞれ完全Vの実績がありますが、意外にもS級戦での優勝は今回が初めて?!優勝インタビューでも名古屋のS級戦で初めて優勝したことの喜びも語ってくれていました(^^)
ただ私が評価したいのは、このレースで先頭を引っ張った道場選手の健闘!今回が道場選手にとってS級戦で2度目の決勝進出でしたが、今回は予選でほぼ一周駆けて先行逃切り。準決勝では実力者・浅井康太やG1出場級の黒沢征治などが居る中、バック捲りでラインワンツーを演出(勝った山中秀将はこの勝利で300勝達成!)など、このシリーズの敢闘賞といっていい活躍?!この決勝戦で南関勢の上位に貢献する走りが出来たのは今後の道場選手に一つの自信に繋がるかも知れません。
今年でS級2年目の道場選手、昨年後半からはF1戦の予選はコンスタントにクリアできるところまで力を付けており、このシリーズの後にも決勝進出。点数もじわじわと上昇ムードで、このままならS1昇格も狙えるところまで来ています。今の静岡勢は"深谷効果"ともいえる状況で若手が着実に力をつけていますから、この流れに乗って更に力を磨けば面白い存在になるかも?特にF1戦の準決勝をコンスタントにクリアできるかどうかが今後のポイントになりそうですが、今後の道場選手の奮闘に期待してみたいと思います(^^)
記事:実況アナ 藤澤宏己