名古屋けいりん 42#

ミッドナイト競輪

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中日スポーツコラム

1月開催の振り返り(1月13日ミッドナイト開催最終日9R・A級決勝)

今年から少し当ブログの内容を見直しまして、当月の全開催から注目すべきレースをピックアップして振り返って行こうと思います。

1月は3開催行われましたが、中でも個人的に見応えがあったのが1月13日ミッドナイト戦のA級決勝でした!
(レースの模様はこちら!)
http://wm.st.keirin.jp/wm-keirin42/20230113-42-01-09-01-00.mp4

この開催では特進でA級2班に上がってきた2人の121期、後藤大輝真鍋顕汰の動向が注目されたシリーズ…両者ともに予選・準決勝を逃切り勝ちの好内容で決勝にコマを進めていました。その決勝では同じく連勝で勝ち上がった特選組・吉田智哉が加わっての三分戦という事で、新人同士が叩き合えば吉田に展開が向きそうな構図になっていました!
レースのポイントはもちろん新人両者がどこまで主導権に拘りを見せるか?連日前受けからの突っ張り先行を見せている後藤選手にはその拘りがかなり強そうな印象がありましたが、脚質的には捲りのイメージが湧かないタイプ?!更に援護役が一人だけというのもネガティブな要素ではありました!一方の真鍋選手はまだ昇格して5場所目で、直前にA級初Vを決めているといってもこの時は先行一車の展開で多少恵まれた部分があったのも事実。今回はラインのメンバーが全員外枠だった事もあり、主導権を握るにはかなり厳しい条件という側面がありました!
個人的には新人両者は後手に回された場合のリスクが高いと見ていましたが、オッズを見た時に後藤選手絡みにやや人気が集まっていたのは正直意外!吉田選手も当然一定の人気を集めてはいましたが、車番的にも九州勢の後ろが取れそうで無理に主導権争いに付き合う必要も無い立場?!初日特選では逃切り勝ちを決めて、準決勝ではスローペースからの捲り展開だったとは言え11秒3の上がりをマーク(冬場のミッドナイト戦としては出色のタイム!)しており好気配も明らか!マークする工藤文彦も吉田選手との連携で過去に好成績を上げており、オッズ的な魅力はこのラインではないかと感じていました

レースでは結局新人同士の激しい先行争いが勃発…後藤選手と真鍋選手は赤板過ぎからほぼ1周叩き合う展開で、打鐘周回の一周タイムはなんと24秒6!これだけのハイペースでは脚を溜めた吉田選手に流れが向くのは必定で、バックで捲ってしまった吉田選手と工藤選手がゴール前は一騎打ち。ただ吉田選手もハイペースの流れで少し脚を削られたか、最後は工藤選手が差し交わして降級後初Vをゲットしました(^^)
もちろんチャンスをしっかりモノにした吉田・工藤のコンビの動きは光りましたが、この一戦に関しては先行争いで一歩も引かなかった後藤・真鍋の両者も見どころあるレースを披露!最近は新人士のマッチアップでもなかなかこれだけの先行バトルはお目にかかれず個人的にも少し物足りなさを感じる事が多かっただけに、久々に"競輪"らしい熱いレースが見られたなぁと感じた一戦でした!
叩き合い共倒れに終わった両者ですが、今回のような厳しい戦いを経験した事は今後にも確実に繋がるはず!実際に真鍋選手は直後のシリーズで昇格後2回目のV後藤選手もその後はVこそ無いものの予選・準決の勝ち上がり戦で無敗を継続中と、いずれもレベルの高さをしっかりと見せつけています!将来性も高い2人の"ハイレベルな意地の張り合い"は間違いなく寒さを吹き飛ばす熱気を画面越しにも届けてくれたのではないでしょうか?!これからの後藤・真鍋両選手の成長を楽しみにしていきたいと感じさせる一戦でした(^^)
記事:実況アナ 藤澤宏己
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