シリーズ回顧(10/21-23 F1・スポーツニッポン杯/サテライト一宮カップ)
【S級戦】優勝:菅田 壱道(宮城91期) S級25回目、通算31回目(先月小倉に続き、今年4回目)
【A級戦】優勝:鈴木 薫(東京115期) A級5回目、通算9回目(8月函館以来、今期3回目)
今後の注目選手...(S級戦)志田龍星、小笠原光、菅田壱道、福田知也(A級戦)鈴木薫
10月になっても真夏日を記録するなど厳しい残暑が続きましたが、10月後半に折り返してやっと秋らしい陽気になってきました!私としても今年は少し夏バテ気味になったりキツい夏でしたが、最近の涼しい陽気にホッとしております(^^;
そんな秋を感じる陽気の中で争われた今シリーズは、G1の裏開催でやや小粒なメンバーだったとはいえ実力が接近していた分の激しい戦い?!特に決勝はライン同士の意地がぶつかる好レースになりました(^^)
勝負のポイントの一つが初手の駆引き!近畿勢の窓場千加頼と藤田勝也はほぼ躊躇なく前団に上がったものの、中部の志田龍星と東日本の小笠原光がともにお見合い状態のスタート?!特に好枠だった志田選手がスタートで出なかったのは東日本勢にとってかなり意外だったかも知れません。中部勢がここで後ろ攻めに拘ったという事は、二段駆け可能な東日本勢に何かプレッシャーを掛けようという意思表示とも言える動きで、この段階でレースがかなり面白くなりそうだという印象を持ちました!
レースが動いたのが赤板前。後ろ攻めから中団の東日本勢を抑える志田選手に小笠原選手も合わせて前に動こうとしますが、この動きを抑え込んだ志田選手が中団併走で仕掛けのタイミングを計ります。東日本勢の二段駆けを封じつつ自分も粘り込めるタイミングを計った仕掛けも絶妙で、打鍾直前に志田選手が前団を抑えた段階で東日本勢は先行するにはかなり苦しい態勢でしたが、そこからの小笠原選手の巻き返しにはラインの重責を全うしようという意地を見ました!最終バック前で中部の番手だった岡本総が小笠原選手を阻もうとしたときに志田選手との間隔が空いてしまったのが勝負の分かれ目で、そこに上手く追い上げた菅田壱道・福田知也のコンビの反応も見事?!最終的に好位確保の菅田選手がゴール勝負を制してのVでしたが、敢闘門に戻る前に菅田選手が小笠原選手に並んで奮闘を称えると小笠原選手が笑顔で答えていたのが印象的なシーンでした!ただ番手が外れて単騎逃げになった志田選手も差の無い3着で、4着以降が離れたゴール態勢からもこれは健闘と言っていいレース内容です。小笠原選手が背負ったラインの重責に、そうはさせじと一計を案じた志田選手の意地…これがぶつかった好レースだったと思いました(^^)
なお菅田選手がVを決めた数分後には、前橋G1で新田祐大がグランドスラム達成という快挙もありましたが、新田選手がグランドスラムにリーチを掛けたのは3年前の名古屋オールスター!思えばこの時に新田選手を引っ張ってVを演出していたのが菅田選手だったというのは奇妙な縁?!優勝インタビューの中でも「自分もあの舞台に立たなければ…」という思いがにじみ出ていたように感じました!今年はF1戦で4度目の優勝ですが、菅田選手にとってはまだこれは通過点!また大舞台で戦おうという菅田選手の今後の奮戦にも注目していきたいものです(^^)
次回の名古屋競輪は来月1日からのモーニング7・太閤秀吉モーニング(A級1・2班戦トーナメント)です!
次開催もぜひお楽しみ下さい(^^)
記事:実況アナ 藤澤宏己